基本情報
Information
お客様の課題
Subject
北海道開発局 農業整備課様では、既存NAS(HDL4-X12)に蓄積された約5TBの業務データを継続的に活用しながら、より安全かつ安定したファイル共有環境への移行が求められていました。今後の運用においては、データ保全性の向上だけでなく、停電時の安全な運用や、利用端末の限定によるセキュリティ強化など、複合的な要件への対応が重要なポイントとなっていました。
また、既存ネットワーク環境(IPアドレス体系)を維持しつつ、約18台のクライアント端末からの利用を継続できる構成とする必要があり、業務への影響を最小限に抑えたデータ移行とシステム切替が求められていました。加えて、職員様ご自身で運用管理が行えるよう、アクセス権設定やバックアップ運用に関する理解促進も重要なテーマとなっていました。
導入フロー
Process
- 01
現状分析・ヒアリング
既存NAS(I-O DATA HDL4-X12)に保存されている約5TBのデータ構成や利用状況を確認し、業務継続性を確保するための移行計画を策定しました。特に、既存IPアドレス環境を維持する要件に基づき、新NASにおいても同一ネットワーク設定を適用する前提で設計を実施しています。
また、利用端末が約18台に限定されている点を踏まえ、アクセス制御設計の方針を整理し、不要な端末からのアクセスを防止するセキュリティ設計を事前に確立しました。停電対策としてUPS連携の必要性も確認し、安全なシャットダウン設計を組み込みました。 - 02
設計・構築/設置
新規導入したNAS(HDL4-XA16B)は、RAID6構成で設定し、システム領域を含めて8TB以上の有効容量を確保するよう初期構築を実施しました。これにより、ディスク障害発生時にも高いデータ保全性を維持できる構成としています。
外付けHDDについては、NAS内データの全量バックアップが可能な容量を確保し、定期バックアップが自動実行されるようスケジューリング設定を実施しました。さらに、UPS(OMRON BY50S)とNASを連携させ、停電時には自動で安全にシャットダウン処理が行われるよう設定しています。
ネットワーク設定では、既存環境と同一のIP体系を適用し、指定されたクライアント端末のみがアクセス可能となるようアクセス制御を構築しました。加えて、メンテナンス用として別IPを設定し、保守性にも配慮しています。 - 03
運用開始・アフターフォロー
既存NASから新NASへのデータ移行は、業務影響を最小限に抑える形で実施し、整合性確認および接続確認を段階的に行いました。移行後は、各クライアント端末からのアクセス検証を実施し、運用開始前に問題がないことを確認しています。
また、共有フォルダのアクセス権設定やユーザー管理、バックアップ設定などについて、職員様向けに操作説明を実施しました。あわせて、設定手順や運用方法をまとめたマニュアル(Word形式)を作成・提供し、日常運用を円滑に行える体制を整備しています。
使用機材
Equipment Data
| 機材 | メーカー | 型番 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| ネットワーク接続ハードディスク | I-O DATA | HDL4-XA16B | 1 | RAID6構成、8TB以上確保、既存IP環境踏襲 |
| 外付けハードディスク | I-O DATA | HDD-UT8KB | 1 | NAS全体バックアップ用、自動バックアップ設定 |
| 無停電電源装置 | OMRON | BY50S | 1 | 停電時のNAS自動シャットダウン連携 |
成果・ポイント
Result
本構成の導入により、RAID6による冗長構成と外付けHDDへの自動バックアップを組み合わせることで、データ保全性と可用性の大幅な向上を実現しました。さらに、UPSとの連携設定により、停電時にも安全なシャットダウンが可能となり、システム全体の信頼性が強化されています。
また、既存IP環境を維持したまま新システムへ移行したことで、利用者様の運用変更を最小限に抑えつつ、スムーズな切替を実現しました。加えて、アクセス制御の最適化により、利用端末を限定したセキュアなファイル共有環境を構築しています。
今後も北海道開発局 農業整備課様の業務運用に寄り添いながら、安定したシステム運用とさらなる最適化に向けたご支援を継続してまいります。
写真・資料
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